八ヶ岳清里の雑木林は、外気温は18度、室尾24度、湿度59%。風は無い。
今日は、八ヶ岳西麓蓼科にある「三井の森 ハーモニーの家」での演奏会に出かけた。「ハーモニーの家」とは、指揮者 渡邉暁雄(1919〜1990)が、晩年、北欧音楽家、大束省三の理念「心のハーモニーを育てる」に共感して、父の郷里諏訪にほど近い蓼科高原に会員共同で建設した音楽施設。
毎年夏に「ハーモニーの家高原芸術祭」が開催されている。今年は第26回で、7月16日〜8月25日まで、さまざまなジャンルの演奏会が開催される。今日は、その音楽祭の一環として、「第7回サマーコミングル@蓼科」があり、papalinさんがリコーダーを演奏される。
蓼科の森の中にある「ハーモニーの家 ホール」は、鋭角の屋根が印象的で、ホールの中は、広々としていた。2時に演奏会が始まった。
今日の演奏プログラムは次の通り
1バッハ ヴァイオリン協奏曲 第1番 第1楽章
2ヴィヴァルディ 二つのチェロのための協奏曲 第1,3楽章
3クヴァンツ アルトリコーダー、フルート、通奏低音のためのトリオソナタ
4モーツァルト ピアノ四重奏 第1,3楽章
5オペラアリア
・プッチーニ「マダム・バタフライ」より、「さらば愛の家」
・マスカーニ「カバレリア ルスティカーナ」より「アベマリア」
6シベリウス アンダンテ フェスティーボ
7テレマン 二本のフルートと弦楽のための協奏曲
バッハのヴァイオリン協奏曲は、梅津美葉のヴァイオリンがさすがに若々しく爽やかだった。
ヴィヴァルディのチェロ協奏曲は、チェロの茂木新緑の響きは重厚で迫力があった。
いよいよ、papalinさんのリコーダーだ。フルートは元東京交響楽団首席フルート奏者の佐々木真、チェロは茂木新緑のトリオ。
二人の大御所に挟まれたpapalinさんは、第1楽章はやや肩に力が入った感じだったが、第2楽章からは、余裕のある演奏で、ご本人自身も演奏を楽しんでいる喜びが伝わってくる。リコーダーのはっきりとした澄んだ響きが心地よかった。佐々木真の木管フルートがリコーダーの音色と上手く融け合っていた。papalinさんのリコーダーは、最初から最後まで、実に初々しく、丁寧な演奏だった。演奏終了後は、満足そうな表情を浮かべておられた。
シベリウスのアンダンテ フェスティーボを演奏するにあたって、驚いたことに、aostaさんが「お手紙」を紹介する場面があり、これも見事な朗読だった。
テレマンの二本のフルートと弦楽のための協奏曲は、二本のフルートの掛け合いが素晴らしい響きを出していた。宮下さおりの金のフルートの響きと佐々木真の木管フルートの音色の違いが出て楽しく聴くことができた。
暑い夏の最中に、涼しい高原で素晴らしいひと時を過ごすことができた。
演奏会終了後は、同じ三井の森にあるTMTMさん宅で、「打ち上げ」を行う。参加したのは、私たち夫婦とKさん、OhimajiさんとTMTMさんご夫婦だ。最初に庭に案内していただいた。丁度、ブルーベリーの実が熟れてきていたので、味見をさせていただく。ほろ酸っぱさと甘さが混じった何とも言えな旨さが口の中に広がった。
その後は、部屋に入り、お食事会となる。グリッシーニとアスパラの生ハム巻きは新しいメニュー、これはいい!我が家から持参した、卵・チーズ・竹輪の燻製も香りだけは食欲をそそってくれる。
途中からは、TMTMさん手製の石窯でピッツァを焼いてくれることになった。窯の中に火をあらかじめ入れてくれていたので、焼き上がるのが早い。
チーズがトロッと融けた熱々のピッツァが出来上がると自ずから、歓声が上がった。皆さんには、ピッツァを頬張りながら、私たちのドイツ旅行の写真集を見ていただいた。
その後、昨日から煮込んでいたという、メインディッシュのビーフシチューが出された。美味しい!興に乗ってきたOhimajiさんからは、いつものようにピアノ生演奏のBGMを聴かせていただいた。
最後は、Ohimajiさんの奥さんが作られたパンプキンケーキとコーヒーだ。しっかりした生地にほどよいパンプキンの味が滲み出て、満足の一品だった。
夜も大分更けてきたので、今日、真夏の楽しい演奏会の一日はお開きとなった。