これは、2004年から始まった高校球児のOBたちが集まる「マスターズ甲子園」を題材にした物語である。
たまたま私の友人が若い頃野球をやっていて、この映画のエキストラに出演するというので、是非観ておこうと思って出かけた。
今回は「アリオ ショッピングモール」の中にあるTOHO系の劇場にいった。チケット売り場は自動化されているので、少し戸惑った。
ある日、坂町晴彦(中井貴一)のもとを、高校時代共に甲子園出場を夢見た野球部仲間の娘
・戸沢美枝(波瑠)が訪ねてくる。彼女は東日本大震災で亡くなった父親の遺品の中から、
束になって投函されずに残っていた年賀状を見つけ、坂町のところへやって来たのだ。戸沢
美枝は、坂町にボランティアとして事務局に参加する「マスターズ甲子園」に出場しません
か、と誘うが、坂町は事情ありげに固辞するも、次第に戸沢美枝の熱意にほだされる。
坂町もかつての野球部仲間も、いろいろの人生を歩んできた。話が進むに従い、戸沢美枝の
父親が犯した事件の真相が明らかになり、昔のわだかまりが消えたメンバーたちは、「マス
ターズ甲子園」に向けた熱意を新たにする。
映画を観るまでは、単に元高校球児がもう一度甲子園を目指す楽しい野球映画かなと思って
いたが、見事に予想は裏切られた。人は生きていくうえで、色んな失敗や許せない出来事が
ある。それらに本当に向き合ったのか。負けるのを恐れて、戦いの途中で投げ出してこなか
ったのか。「ちゃんと負けて、次に進む」、という熱いメッセージが胸に届く。
重松清の原作は読んでいないが、じ~んと来た。
浜田省吾のテーマソング「夢のつづき」もいい歌だった。
♪ 妻とオレ コーヒー片手に 時間が止まったよう
いつか遠く 憧れた場所
どこか遠く 陽のあふれる場所へ 出かけよう
二人で そっと あの頃の夢をたどって ♪
http://gyao.yahoo.co.jp/player/00100/v10008/v0993900000000547474/
映画の最後、エンドロールでかの友人が写っているではないか。あっと思った瞬間に画面が消えてしまったのが残念だった。